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今後の薬剤師人生を左右する「初回転職」の重要性〜初回転職を成功させるポイントとは?

ぺんぎん薬剤師のキャリア相談室
2022.12.26

「初回転職」という言葉にはあまり馴染みがないかもしれませんが、意味はわかりやすいと思います。Cronoさんとぺんぎん薬剤師がキャリア相談室を立ち上げるに当たって特に大事にしたいキーワードとして生まれたのが「初回転職」でした。
「初回転職」つまり初めての転職でどう行動するかはその後の薬剤師としてのキャリア、転職に大きな影響を与えます。今回は何故ぺんぎん薬剤師が「初回転職」が大切と考えているかについてお話したいと思います。

初回転職が薬剤師としてのキャリアの第一歩になる?

転職に至る理由は様々だと思いますが、転職するからには成功させたいのはみんな同じです。
じゃあ、どうすれば転職で失敗しないか?
必ず成功する転職なんて存在しませんが、転職の成功率を上げる方法は存在します。
それは「自分の内外の問題点をしっかり見つめ直す」ことです。

問題点をしっかり見つめ、それを解決するためにどんな転職先を選ぶか?
転職を成功させるためには転職先の選び方と自分自身の成長です。
自分自身を見つめ直し、その後の薬剤師としてのキャリアを具体的に描くことが、自分自身の成長と転職の成功に繋がります。

就職と転職の違い

「初回転職」を考える際に大切なのは、就職と転職の違いです。
就職は学校を卒業した人が初めて職業に就くことを意味します。
転職は企業を働いた後に別の企業に就くことを意味します。
少し言い換えると、就職は学生時代に行うもので、転職は社会人になってから行うものです。

就職と転職

学生と社会人では同じ職場を見ても視点が異なります。
就職の場合、働き出すまではあくまでも学生の視点でしかその業界のことが見えません。
薬剤師の場合、実務実習があるので職場の雰囲気や業務内容はイメージしやすくなっていますが、それでも実習生には見えない部分が多く存在します。
すでに社会人を経験したことで、社会人としての常識はもちろん、その業界についても深く知ることができたわけですから、その知識を元に職場を選ぶことが可能になります。
実際に働くことで、その業界・職場のいいところも悪いところも見えてくるものです。
つまり、「転職」では就職した経験を活かして職場選びを行うことが可能になるというわけです。

「初回転職」が大切な理由

薬剤師のキャリアにおいて転職を経験する人もいればそうでない人もいますが、転職を経験した人は決して珍しくない業界です。
就職した職場で生涯働き続ける人もいれば、何度も転職を繰り返す人もいますが、個人的には転職の回数は問題ではなく、結果的にそれが経験となり、自身の理想とする働き方に出会えればいいと思っています。
当然のことではありますが、早い段階で理想の職場に出会えるのが一番です。
ですが、様々な職場を経験することで理想の職場が形作られていくこともあるので、どれが正解と決めるのは難しいです。

ただ一つ言えるのは、転職の際に自分自身としっかり向き合うことができれば、転職を成功させることができるだけでなく、大きな経験を得ることができ、自分自身の成長につながるということです。そのような考え方を身につけておけば、転職先での考え方や働き方に影響することはもちろん、その後再び転職を行うことになっても同様に成長に繋げるよい転職を行うことができます。
つまり、初めての転職「初回転職」の段階から自分と向き合う技術を身につけることで、その後、再び転職することになったとしても、得られる経験は大きなものとなり、それは薬剤師としてのキャリア形成に大きな影響を与えてくれます。
転職を何度も繰り返すことになるとしても、人生の中で行える転職の経験は限られています。
それゆえに、早い段階、できれば最初の段階で転職との向き合い形を知ることができるのとそうでないのでは、その後の転職や薬剤師キャリアに大きな差を生むことになります。

早い段階で向き合い方を知る大切さ

実際、ぺんぎん薬剤師は複数の転職を経験していますが、「初回転職」が薬剤師人生のターニングポイントになっています。
「初回転職」では大いに悩みましたが、その結果出会った職場での経験がなければぺんぎん薬剤師は誕生していなかったと思いますし、今の薬剤師としての自分の大部分を形成しているのは「初回転職」での経験です。
悩み抜いた結果が自分を成長させてくれたと思っていますし、その時に得た考え方はその後の転職の際にも自分を後押ししてくれました。

転職との向き合い方とは?

それでは、転職との向き合い方とは具体的にどういうことを指すのでしょうか?
転職を行う際に考えなければいけないことを整理しながら説明したいと思います。

自身の思いと職場・仕事とのギャップを埋める

給料をもらって働く以上、仕事の内容は職場によって決まります。
薬剤師という専門職であっても、薬局で働いても病院で働いても職場ごとにそれぞれのルールや慣習、目指すところは異なります。もちろん、薬剤師として働く以上はそれぞれの理想がありますし、自身の求める給与や休息を得られる職場を選ぶのも大切です。

職場を選ぶ際に注目することをあげてみます。

  • 業務内容
  • 倫理観
  • 人間関係
  • 設備投資
  • 給与体系
  • 福利厚生
  • 休暇
  • 研修体制 等

他にも色々あると思いますが、職場を選ぶ際には自身の求める条件と職場の提示する条件を擦り合わせていく必要があります。
転職の場合はですでに職場を経験しているので就職を行う際よりも具体的にイメージすることが可能ですが、薬局や病院では職場ごとの違いも多いですし、書類上記載されていない細かなルール等が存在し、実際に働いてみないとわからない点も多いです。

働いてみてはじめてわかること

実際に働いてみると学生時代には思いもしなかった問題が見えてくるものです。

例えば、患者さんと接する時間。
薬剤師として患者さんと接することを大切にしたいと思っていたけど、実際に働いてみるとやることが多すぎて、忙しすぎて患者さんと接する時間を十分に取ることができない。毎日の業務を終わらせることで精一杯で患者さんのことを考える暇がないかもしれません。また、職場の求める方向性と一致しない結果、自分の思う患者さんとの接し方が評価してもらえないこともあります。

例えば、安全管理に対する考え方。
医療の現場では安全管理に対する考え方が大切です。これは誰もが共有しているものですが、そこにどれだけコストを割くかは職場次第です。安全管理に対する考え方の相違が仕事を続ける上でのストレスになってしまうことはあると思います。

例えば、収入の問題。
就職する際には考えていなかったけど、実際に働いてみると十分な収入があるとは言えなかった。家賃や生活費の他に考えていなかった出費が必要だったり、所得税や住民税、社会保険料が引かれると想像よりも手取りが少なかったり、奨学金の返済が思いのほか大きくのしかかったり・・・。
(奨学金の代理返済制度については以下の記事を参照してください。)

問題点というのはぶつかってみないとわからないことが多いです。ライフステージの移り変わりにより、これまで見えていなかった問題にぶつかる可能性がありますし、今の職場では当たり前のことが他の職場でもそうとは限らず、それが新たな問題になってしまう可能性もあります。
ですので、目の前にある問題を解消することばかりに集中してしまいがちですが、目の前に見えている問題ばかりを考えるのではなく、将来も含めた総合的な視点で、丁寧に、客観的に、問題点を見けることが重要となります。

自分が求めるものに気づくこと

自分の求めるもの全てが揃っている職場に出会えた!となればいいのですが、実際そんなことはほとんどありません。自分にとって大切なことの優先順位をつけて選ばなければなりません。
その際に必要になるのが「自分にとって何が一番大切なのか?」ということなのですが、意外とそれを見つけ、気づくのは難しいものです。
ですので、転職の際に大切なのは「自分が一番求めていることは何なのか?そのためには他のことをどの程度妥協できるのか?」ということを、答えが出るまでしっかり自分に問いかけ続けることです。これを「初回転職」の段階で行うことで、今後の仕事での考え方にも大きな影響を与えてくれます。もちろん、時間が経過するにつれて価値観は変化していきます。なので、その時点で一番大切なものを見つけ、その見つけ方を知ることが大切なんです。

この作業はとても難しいものです。ですので、キャリアコンサルタントの資格を持つ人に相談することも一つの手段です。自分だけでは見つけきれないものを、客観的に、一緒に整理して考えてもらうことで、本当の答えに辿り着くことができると思います。

自分自身の問題を見つけること

もう一つ向き合わないといけないものがあります。それは転職を行う自分自身の問題です。
転職には様々な理由がありますが、その多くはネガティブなものになりがちです。

ネガティブな理由ではどうしても原因を自分以外に求めてしまいますが、視点を自分自身に変えることが大切です。同じ失敗を繰り返さないためにできるのは自分自身が変化し、成長することです。
転職を決めるまではどうしてもネガティブな気持ちになってしまいますが、転職先を決める段階では自身が成長できるように気持ちを切り替えていくが大切です。

転職というのはできればしたくないことですし、とてもエネルギーを伴う作業になります。
それに加えて、自身の成長まで考えるのは本当に難しいことではありますが、転職した後の仕事を成功させるためには一番大切なことになります。

転職をしたいと思っている方はその時点でとても辛い気持ちになっていることが多いです。そのため、自分自身の問題を考えることはとても辛く負担になるものではありますが、新しい職場での仕事を成功に導くためには必ず必要なものです。焦って転職を決めるのではなく、しっかりと向かい合って成長する機会とするために、皆さんのお手伝いをすることができればと思っています。

ぺんぎん薬剤師のキャリア相談室で伝えていきたいこと

今回は「初回転職」と「転職と向き合うことの大切さ」についてお話ししました。
これからはじまる「ぺんぎん薬剤師のキャリア相談室」では、より具体的なケースについてお話することで、転職に伴う皆さんの苦労を軽減し、転職を成功に導くお手伝いとなるお話ができればと考えています。

「初回転職」の方はもちろん、2回目、3回目の方でも「初回転職」の考え方で「転職と向き合える力」を身につけ、今後の薬剤師キャリアにつなげていってもらいたいと思います。

これからどうぞよろしくお願いします。